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第77回日本弱視斜視学会総会を視聴して

      2024/05/13

当院でいつも皆さんの視力、眼圧、白内障手術の術前検査などを担当していただいている検査の方々。国家資格である視能訓練士さんです。私が医師になりたての頃(もう20年以上前のお話)は、さほど高度な医療機器は存在しませんでした。当時視能訓練士さんの一番の腕の見せ所は、斜視、弱視分野の検査をいかに正確に行えるかでした。いまは多くの医療機器が販売され、当院でも最新の医療機器を揃えております。それらの医療機器を正確に検査できるのも視能訓練士の重要なお仕事です。しかし、昔も今も変わらず重要な検査で腕が試される検査が斜視、弱視関係の検査です。そもそも視能訓練士という職業の出発点のような分野です。今回はその原点でもある、学会でしっかり勉強してくれたようです。下記に今回出席した第77回日本弱視斜視学会総会の各視能訓練士の勉強の成果の一部を示します。

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第77回日本弱視斜視学会総会を視聴して

2021年7月2~3日に開催された第77回日本弱視斜視学会総会をwebにて視聴させていただきました。

「オンライン授業による近見反応の変化と眼症状・身体疲労の検討」を視聴して。

この項目では、オンライン授業では屈折・調節への影響は認められないものの、ドライアイや頭痛を誘発する原因になることや、短時間でも疲労を感じやすい事がわかりました。近年、コロナ禍によるオンライン授業の機会が増えているので、当院でも学生のお子さんをお持ちの親御さんからオンライン授業は眼への影響はないのかと心配をされることがあります。今後は今回学んだ事を活かし、どの様な影響があるかをわかりやすく説明できるようにしていきます。

「6ヶ月以下の乳児に対するSpot Vision Screenerの使用経験」を視聴して。

この項目では、スポットビジョンスクリーナーが6ヶ月未満の乳児に対しても、眼位異常の検出に有用であることと、眼底の疾患は異常と判定されない場合がある為、固視や追視検査など検査も併用することが重要であることがわかりました。スポットビジョンスクリーナーは当院でも使用する機会が多い機器ですが、今までは6ヶ月未満の乳児に対しては使用していませんでした。今後は今回の知識を活かし、乳児に対しても積極的にスポットビジョンを使用した検査を行うようにしていきます。

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第77回日本弱視斜視学会総会に参加しました。
今回は視能訓練士の役割の大きな一つである斜視・弱視についての検査法、訓練法。また小児の検査法や臨床現場でも悩む事がある症例についての講演もあり、とても勉強になりました。

眼鏡処方のエキスパート:
眼鏡処方時のレンズプリズム効果について特に勉強になりました。視能訓練士は眼鏡処方時レンズ度数決定だけではなく、講演にもあったようにレンズのプリズム効果についても考え処方し、また瞳孔間距離が正しく測定できてないことによってプリズム効果がでてくる可能性があることなどを頭において処方をしなければいけないと思いました。その他にも眼鏡処方時は、疾患をお持ちの患者様や、それぞれ顔の特徴にあわせたフレーム選びやフレーム調整も大切だとあり、日々の外来でも眼鏡処方をさせていただく機会が多くあるので、今後は学会で学んだことを活かしていこうと思います。
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第77回日本弱視斜視学会総会に参加しました。

①眼鏡処方のエキスパートを拝見して
・小児の眼鏡処方において、眼位以上がある場合は、意図的にPDを大きく又は小さくする事で、プリズム効果を利用する事で眼位矯正を行う事と、成長期では大きめにPDを合わせる事もある事を学びました。又、眼鏡を製作後の確認としてフレームやPDなどがあっているかを確認する必要があると学びました。当院でも学校検診の時期にお子さんが大勢来院されており、眼鏡処方を行うことが多い為、眼鏡を装用する場合の注意点(PDの位置、正しい装用法など)を伝えるように意識したいと思います。
②デジタルデバイス(DD)の使用による眼位への影響と眼精疲労について
・スマホなどのタブレットを使用する機会が多い現代では、眼精疲労や眼位の異常が問題となっている事を知りました。スマホやタブレットを1日2時間以上使用した場合、1年後には近視化が起こる事や、オンライン授業では1時間行うと6時間の授業を受けた場合と同じ疲労が起こる事を学びました。眼位異常では若年者でスマホが普及した事により、内斜視(急性後天性共同性内斜視)が起こる事があると学びました。また、内斜視になった若年者の方の近視の平均が-6.6Dで近業作業が平均360分である事を知りました。当院において多くの患者さんがスマホなどを注視している方が多いので、近視が進む事を小児を中心に伝える必要があると思いました。眼位異常においては、疲労や複視などを訴えている患者様がいた場合は、近業作業を行うかなど問診を行うようにしたいと思います。

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