対象疾患
- 糖尿病網膜症
- 網膜静脈閉塞症
- 加齢黄斑変性
- 網膜裂孔
- その他網膜疾患
- etc...
最新のレーザー光凝固装置PASCALとは?
レーザー光凝固術は、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性、網膜裂孔などの眼底の病気に対しておこなわれる治療法です。レーザー装置を用い、特定の波長のレーザー光で病的な網膜を凝固させることにより病気の進行を抑えます。
当院がこの度導入した、最新のレーザー光凝固装置は従来のものと比べ、痛みが少なく、眼へのダメージも軽減することが可能です。また、治療回数も少なくて済むため患者様の負担が大きく軽減されます。
当院導入の眼科用レーザ光凝固装置(PASCAL Streamline)概要
最新医療技術
「エンドポイントマネジメント」
従来のレーザー光凝固術の場合、視力を司る「黄斑部」にダメージを与え視力が低下してしまうリスクがありました。しかし今回のPASCALで導入された新医療技術「エンドポイントマネジメント」により、「黄斑部」のダメージを最小にし、治療することが可能になりました。
患者様の負担を軽減する4つのメリット
治療時間の短縮
パターンレーザーと呼ばれる多数のスポット照射を行うことが可能です(1回に最大25発照射可能)。
その結果、治療時間を短縮することが可能になりました。
従来のレーザー
パターンレーザーPASCAL
(パスカル)
痛みが少ない
患者様の個人差があるのですが、従来のレーザー治療には「痛い」という欠点がありました。
そのため治療を開始した患者様が、「レーザー治療は痛いから嫌だ」と、治療を中断してしまうケースが出ることも。しかし、今回導入したPASCALは、レーザー一発あたりの照射時間がこれまでの従来の装置の10分の1になり、レーザー治療の総エネルギー量を5分の1に抑えています。その結果、患者様の痛みを大きく軽減することに成功しました。
治療回数が少ない
新型レーザーPASCALは1回のレーザー照射で複数の凝固斑を得ることができ、治療時間の短縮化が実現します。
そのため、例えば「糖尿病網膜症」の治療の場合、合併症を避けるため、治療を複数回に分ける必要がありました。しかしPASCALは眼にかかる負担も軽くなるので、治療回数が従来に比較して少ない回数で治療が完了します。(注:糖尿病網膜病の治療回数は重症度により様々です。ただパスカルを使用することにより従来より治療回数を軽減できます。) 患者様の身体的、精神的な負担を軽減することが可能です。
眼へのダメージが少ない
従来までのレーザー治療では、網膜を凝固するには0.2~0.4秒くらいの時間が必要です。
網膜を凝固する際に発生する“熱”が眼球の外側に伝わり、その周辺の神経を刺激することで痛みを感じます。
また、熱による組織障害が起こり、黄斑浮腫を起こしやすく、視力低下の原因になっていました。(多くは一時的なもの)しかし、PASCALの場合、レーザー照射時間が短いため、熱の発生が少なく、熱が眼球の外側まで伝わりにくいという特徴があります。健常な血管を障害することも少ないため、眼へのダメージを軽減できるレーザーだと言えます。
PASCALの特徴をまとめて説明しております。こちらの動画をご覧ください。
当院の黄斑疾患治療の流れ
まず治療の必要性を判断するためOCT、OCTアンギオグラフィー(最新医療機器)、蛍光眼底造影検査を施行。
それらの検査結果を総合的に判断し治療の必要性を決定します。
治療眼の散瞳後、点眼麻酔を行います
レーザー光凝固治療を開始
異常がないことが確認できたら、お帰りいただけます